目的 推敲魔神

好奇心の探究。

 

高齢者の文明の利器への親和性は、低い。

引退した仕事の延長線上でうまく機器を扱える方もいるが、例えば地方の専業主婦で家事専念というタイプは、スマホもパソコンも遠い存在ではないだろうか。もしかしたらFAXもコピーもハードルが高いかもしれない。

 

後期高齢者の入り口の母も例に漏れず、携帯電話は使えなくはなから持つ気がない。コンビニでコピーどころか買い物をほぼしたことがなく、電車の切符の買い方にも駅員の手助けをもらい、Suicaをあげても財布に大事にしまっているだけのタイプ。スーパーのポイントカードにだけはあかるい(笑

 

しかし彼女は腕時計だけは好きで、よく身につけている。

 

そこで思ったのだが、ハイテクノロジーがアナログを網羅してくれたら嬉しい。腕時計と電話の融和だ。

 

i Watchをより使いやすく、よりハイテク化してもらえたら。

 

電話が鳴る。腕時計から着信音が鳴る。

バーチャルで電話機の画像が腕時計の真上に映写されるので受話器を取り、耳にあて会話する。

会話が終わったら受話器を戻す。

映写されている電話機は受話器を置いたら消える。

 

かけたい時は、腕時計のボタンを一回押すだけで黒電話が出現するので、ダイヤルをジーコロ回してかける。

 

わかりやすく黒電話でもいいし、プッシュ回線に慣れている人ならそういう電話機でもいい。

 

バーチャルだから重さはない。

 

その分、どうやって受話器を取り耳にあてる体感を出すのか、会話中に安全を守りつつどう周囲を遮断するかなど、素人ながらに課題はいくつか思いつく。

 

電話帳は年配者は手書きで持っていることが多い。母は、小さい字でメモした端切れのような紙を大事に財布に入れている。だから電話帳も不要。自宅の固定電話の電話帳機能を使い切れている方は使える仕様にすれば良い。

 

そう、自宅の固定電話を重さなくかさばらせず持ち歩くことができるなら、最強だ。

 

公衆電話を必死に探させることもない。

待ち合わせの遅刻の連絡にも困ることがない。

緊急時に寝ながら布団からでもトイレからでも電話をかけることができる。

 

何よりなじみのある黒電話だから高齢者には不安も抵抗感もなく受け入れられるはずだ。

 

メールやネット機能などは使いきれないので不要だ。あ、こちら側のためにGPS機能はあるといいかな。

 

それか昔みたいに公衆電話とテレホンカードをを普及してくれれば良い。本当に少なくなってしまったから。

 

利器は利器たるよう、よりハードルの低さを目指していって欲しい。期待する。