満期保険金

あの子には渡した。あの子がマンションを買う頭金がないと言って泣きついてきた時にまとまったお金を渡したんだ。

でもあんたには何もあげていない。あんたにはずっと苦労をかけて来たからせめてこれくらいは渡しておきたいと思って。

利率が高い保険商品なんてもうこの年齢だとなくて、満期になると受け取るしかない。色々な商品を勧められるけど、何かあった時にお金が引き出せないんじゃこれからは困ると思うから、今までの様にホイホイとは預けられない。となるとタンス預金がせいぜいのやま。だから渡しておくよ。こうやって渡すなら税金かからないでしょう。お母さんは平気だよ。まだ貯めてきたお金があるから。これはお前に。

 

お母さん。

気弱になっているんだね。ありがたいし気持ちはわかるけど…

おしりが見えない生命の終わり、これからどれだけ介護が必要になって金がかかるようになるのかわからないと一緒に途方に暮れた。

頑として引っ込めないのでとりあえず受け取って私名義の定期にぶち込むことにした。それで通帳もカードも母に戻しても良いだろう。

 

私は幸い、かろうじでパートナーと2人細々と生計を立て日々の衣食住には困らない生活をしている。可もなく不可もなくといった状態だ。お母さんの援助に頼る必要のない生活に生きている。だから、お母さんのお金は全部お母さんのために使ってほしい。

 

気持ちは嬉しいんだけれど、この先は備えに備えて越したことはない。何があるかわからない。お金は大事にしよう。そうしよう。

 

ちょっとびびってしまった。しんみりもしてしまった。なんだか縁起が悪いじゃない。

 

 

単位換算導入!

たんぱく質 1単位3g

カロリーでいうと 1単位150キロカロリー

たんぱく質 50gを換算表に直すと17単位

 

表1~表6まで分類がある中で、4までの表をメインに17単位の振り分けを考える。

…と、自然に塩分、カロリーも整ってくると仕組みがたんぱく質換算表。

栄養バランスは表に沿うので確実に整う!

まるで神様の表。簡単に記すと…

 

表1は主に主食 ご飯、麺、パン これで一日4単位とる

表2は果物など 1.0単位

表3は野菜 1.5単位

表4はたんぱく質そのものを 魚、肉、卵、豆、乳製品 10.5単位

 

例)

表1 ご飯1単位は150g

 

表2 リンゴ1単位は90g 同じ重さがあればちょうど1単位だな

 

表3 野菜、これは大変。キャベツ30gで0.1単位だから、ちょっと頑張る必要あり。にんじん45gで同じく0.1、玉ねぎ30gで同じく0.1、なので様々なものを組み合わせて食べる。ただ、手元にある簡易な換算表では赤ピーマンやら高齢主婦にはなじみのない野菜も載っているので、ネギやだいこんやイメージしやすい、調理慣れたものを数種類買えばいい。

 

表4 魚だが、メインのたんぱく質どこなので1単位という考え方が難しい。すずき45gで3単位。たまご1個で2単位。かつおぶし3gで0.6単位なんていうのもある。これも組み合わせだ。

 

表5 砂糖、甘味料 これは単位数に入れない。例では砂糖を20g、はちみつを13g摂取している。

 

表6 油脂 これも入れない。植物油10g、オリーブ油17g、マヨネーズ12g、生クリーム10gを摂取。

 

別表1~5 きのこ、嗜好飲料、菓子、調味料 これも塩分ながら単位数には入れない。薄口しょうゆ14g、酢6g、だし汁10g摂取。まいたけ20g、椎茸10g摂取。ほうじ茶、煎茶もここに入る。

 

 

表1~4まで上記を組み合わせ指定された単位数まで一日かけて摂取すると、カロリーやら塩分やらは整い、何よりバランス良い食事に仕上がっていくという仕組みだ。表1は4単位食べることになるが、ご飯好きなら毎食茶碗に大盛を摂れば4単位に到達する。しかし、一日30品目だか謳われているように、米だけで4単位なのか、米、パスタ(小麦)、うどん(強力粉)で合わせて4単位摂るかでは違う。当然後者の方が表1内だけでもバランスが良いと言える。それを表全体において行うわけだ。

 

 

ちなみに単位数での食事管理は糖尿病患者ですでに浸透しているようだが、腎臓食となるとそれは見合わない。糖尿病はカロリー死守、腎臓病はたんぱく質死守。雰囲気は似ている病気のようだが違うし、目的が違ってくる。ただ、道に迷った時に参考にはなるので、糖尿病のカロリー換算表もあると良いかもしれない。どちらも初見の自分にはただただ栄養学の奥深さを知る思いなだけだが。

まるで、曼荼羅みたい。

 

システムやフレーム、ソフト、仕組みって、使うこちら側がきちんと使えさえすれば便利な道具に違いないんだ。

 

今はたんぱく質と塩分値メインの管理でようやく三ヶ月で慣れたところだが、ここはもう一つシフトアップし、親にとりより良い環境作りを支援していきたい。自分で組み立てられるところまで到達できれば、誰に気兼ねもなく不自由もなくなるだろう。

 

透析については、ここまで管理に意気消沈しパニックになるならよほど移行してしまった方が良いのではないかと考える節もあった。しかし、被災時などの有事の際に、透析できる医療環境が整うまでに時間がかかるリスクを想定すると、やはり今踏ん張れるところまで踏ん張った方がいい。

 

できることしかできないが、伴走していこうと思う。